急増するメンタルヘルス問題について

  最近ニュース等で「うつ病」について取り上げられることが多くなりました。うつ病とは心の病の代表的なもので、ストレス要因から生じることが多く、心の元気がなくなってしまう病気です。

 

 会社で「最近元気がなく、1日中調子が悪そう」に見える従業員はいませんか。「残業ばかりでも休まず働き常に疲れている」従業員はいませんか。こんな従業員をみかけたら注意してみてください。うつ状態になりメンタルヘルス不調に陥っている可能性があります。

 

 近年、仕事や職業生活に関して強いストレスを感じている労働者は6割を超え、また、うつ病などの心の病を抱える労働者は増加しています。過重労働等による精神障害や過労死・過労自殺等に対する労災請求件数、労災認定件数は増加し、民事裁判も増え続け、最近では事業者だけでなく管理監督者を訴えるケースも出てきています。

 

 このような動向を踏まえ、国全体として過重労働による健康障害防止対策、メンタルヘルス対策の在り方、事業場の体制の整備等についての取り組みを充実強化しようと厚生労働省は平成18年3月31日に「労働者の心の保持増進のための指針」を策定し、公示しました。各事業場において、指針に基づくメンタルヘルス対策の実施の推進が一層強く求められるようになりました。

 

 労働者の抱えるストレス要因には、仕事や職場環境のことだけでなく、家庭や個人的なものもあるかもしれません。様々なことが複雑に混ざり合い、心が疲れてしまっているのかもしれません。しかし労働者が抱える仕事や職場環境のストレスを無くす、または減らすことが出来たらどうでしょう。労働者の心が少し元気になり仕事にやる気が出てきたら、労働者の生産性もあがり、企業の利益に貢献することにつながっていくでしょう。

 

 うつ病はストレス要因をなくすこと、減らすことで簡単に回復するような病ではありません。良くなるまでにとても時間を要する病気です。だからこそ心の病にならないよう予防することがなにより重要になります。

 

 心の病を人に相談することはとても勇気がいることです。一人で悩み苦しんでいる労働者はたくさんいます。会社はそんな労働者に対し、社内に安心して相談出来る環境を整備し、メンタルヘルス不調の予防対策をとることを求められています。周りのサポートがあることで、労働者は少しのストレスには耐えることができるでしょう。社外の専門家によるケアも必要であれば取り入れてもいいと思います。もちろん内容が個人的なものになるので、その取扱いには注意する必要があります。

  労働者は会社の財産です。その労働者が心身共に健康であること、それが会社の利益につながり発展へとつながっていくのです。(原)